財団の主な取り組みFoundation initiatives

フォーラム2050

 「フォーラム2050」は、当財団の丹保憲仁議長を座長に迎えて、西暦2050年における世界、日本、そして北海道の姿を念頭に置き、持続可能な社会のあり方について、各界一流の識者の問題提起を受けて真摯な議論を行い、北海道が自ら生き残りをかけたシナリオを描くことを目的に、平成20年7月に始めた事業です。
 平成27年12月16日には、第11回目(最終)として、世界的視点から様々な専門領域で発言されております著名な評論家、寺島実郎氏(一般財団法人日本総合研究所 理事長)をお迎えして、「“サスティナブルな地方の創造に向けて”~人口減少下の日本と北海道~」というテーマで、丹保座長とともに講演と対談をしていただきました。
 丹保座長からは、人口問題から食料とエネルギーの問題、開発地上国の成長と環境の制約といった世界の動向を背景にして、「北海道は自立性を高めて、その水資源、食料供給の余裕を活かして、エネルギー問題や教育・交通問題を処理していけば近代の次の安定文明にたどり着ける有力な先導地域となりえる」と期待感を持ったお話をいただきました。
 寺島理事長からは、GDPから観た日本と北海道の位置づけ、中国や極東ロシアとの関係の重要性、日本の人口減少と高齢化問題、ITを活用した高速道路など交通インフラの今後の見通し、民泊の可能性など幅広いお話しのあと、「2050年には世界のGDPの半分をアジアが握ることが予想される中、北海道の国際社会との物流さらには人流(人の動き)で大きなパラダイムの変化が起きるだろう」と今後の北海道の可能性について言及されました。
 その後、対談の中では、新たな観光の可能性、大学・研究機関の連携と国際交流の重要性、今後のエネルギー政策のあり方などについて貴重なご意見をいただきました。
 本フォーラムについては、報告書を作成しております。
 なお、「フォーラム2050」は、今回の開催までに全10回のフォーラムを開催しており、水資源の問題から、教育、経済、石油エネルギー、北海道農業と食産業、北海道の交通体系などをテーマに実施しました。

 

2050_01.jpg 2050_02.jpg